私は今、ある自治体から委託されて「地域福祉計画」を作成しています。

「地域包括ケア」という言葉を聞いた事があるのではないでしょうか?

少子高齢化が問題になっている現代において、「今いる高齢者や、今から増える高齢者について、行政・民間事業所・地域住民で面倒をみていきましょう!」という取り組みで、今この地域福祉に、国は力を入れています。

正直な所、増えすぎている高齢者をケアする体力が、もう国には無い訳です。ですので、国だけでなく民間や住民の力も貸して下さい。と切羽詰まっている感じな訳ですが・・・・

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ところで、11月4日の神戸新聞に掲載されたこの投稿記事を見てください。

近年は、子どもに対する犯罪が増えた事から、親御さんにおける防犯対策がかなり強くなっています。

「知らない人にあいさつされたら逃げるように教えているので、マンション内ではあいさつをしないように決めて下さい」

要は「誤解するから子どもに話しかけないでくれ」という事です。

私はハッとしました。都市圏における地域福祉計画がいかに理想論であることに気付かされました。まさに、この1文が全てを表しているのではないでしょうか?

都市圏は特に、「子どもに話しかけただけで通報される」「事案メールとして掲載される」など、子どもに対する声かけ運動自体が問題となっています。

行政が取り組んでいる「地域福祉計画」では、昔ながらの「地域で子どもを見守ろう」と謳っている事が多いですが、正直な話「政策自体が現在の世論や現状に合わなくなってきている事を、自治体担当者が理解しきれていない」という事に尽きるのではないのでしょうか?

人口が減少し、顔見知りしかいないような過疎化している地方なら、いいかもしれませんが、人口が集中している都市圏においては、「地域福祉」よりも「地域の治安」や「プライバシー」を優先する人の方が多いということを、行政担当や民間福祉担当者は十分に理解すべきです。

どうして、住民が「地域福祉」を推進してくれないのか、「地域の治安」が悪化している、「プライバシー」に関する問題が増加しているからこそ、「地域福祉」を推進できない理由があるのではないでしょうか?

日本においていつまでも、古き良き風習が認められる社会を維持する事は難しくなりつつあります。どうしてもそうありたいのであれば、行政が一人一人に教育する機会を持つなど、確実で十分な「地域福祉」教育を行う必要があるでしょう。

それができないのに、「あいさつをしあいましょう」などと地域福祉計画で謳っている行政は、現状を見ずに、理想と形式だけで計画を立案しているに過ぎません。

「地域福祉」は、「福祉を受ける側」である「高齢者」「障がい者」「子ども」を、「福祉を与える側」であるそれ以外の人々が支援するという形ですが、実際の所、ほとんどの自治体における住民調査では若年者や子育て世代が調査の回答をしない事が多い事から、「高齢者の意見を取り入れている」所がほとんどです。

行政における「地域福祉計画」の策定においても、計画の立案に関わる委員は40~80歳といった中年層から高齢層であり、住民の総意というよりは高齢者の総意に偏った計画になっている場合がほとんどです。

「若年者や子育て世代が意見を言わないから、高齢者の考えや意見に沿って内容を作ればいい」 本当にそうでしょうか?それが本当に求められているものなのでしょうか?

行政はもっと、若年者や子育て世代の意見を取り入れ、地域福祉の効果的な実施方法を真摯に検討すべきではないでしょうか?

「地域福祉を活性化させたいが難しい」「目標を達成できなかった」「理由が分からない」 そりゃそうでしょう。現実を見ていない訳ですから。

 

行政担当は、数年すると担当部署が変わる為、ド素人がそれぞれの仕事をする事もあります。

「賄賂」といった手段を防ぐ為の方法ですが、それ自体が専門性が培われないといった弊害を生み出しているとも言えます。

そのために、私達コンサルタントや専門家が助言をする訳ですが、専門家も高齢であれば偏った意見が出ます。

コンサルタントの意見も全て通るわけではなく、自治体の不利益になるような意見は削除されます。

 

みなさん、行政に頼り切ってはいけません。最も頼りになるのは自分と家族だけ。

あなたは、自力で死ぬまで生き抜くための力をつける必要があります。

 

「木を見て森を見ず」 これが今の行政です。

 

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